転入もOK!通信制高校の魅力

高校進学を考える時、一般的には全日制の高校を選ぶ方が多いですが、高校には他にも定時制や通信制という学び方が存在します。それぞれにメリットやデメリットがありますが、できれば楽しく通いたいものですよね。それには自分に合うシステムの学校を選ばなければなりませんが、ここでは通信制の高校について説明をしたいと思います。

通信制高校は通わなくても良い?

通信制高校は文字通り、通信というシステムを使って学ぶことで、基本的には学校に通う必要はありません。単位制を採用している学校が多いため、決められたレポートの提出やテスト、スクーリングなどで必要な単位を取得すれば3年で卒業することもできます。

レポートは自宅で行うため通学というものは存在せず、登校は年に何回かのテストやスクーリングの際だけになります。ですので、不登校で学校に通うということが困難な方や働いている方、芸能界やスポーツの世界で活動を行っている方などに向いている学習法です。

例えば昼間はアルバイトや仕事、レッスンやトレーニングを行い、夜はレポートに取り掛かる、という生活を送ることが可能で、働いていない方は逆に昼間にレポート作成を行い夜は自由に過ごす、という学び方をすることができます。

ですが、入院中の方や年に数回の登校も難しい方もいますよね。そんな方はインターネットを利用した授業を提供している学校を選びましょう。スクーリングの放送を視聴すればスクーリングに参加したことと同じという制度を設けた学校もありますので、病気で学ぶことに対して躊躇している方にもお勧めです。

マイペースで学ぶことができる

全日制や定時制では授業やテストを受けて、授業を受けた日数やテストの点数などで単位を取得し、進級または卒業ということになります。ですが、通信制高校で多く見られる単位制は自分のペースで勉強を進めることができますので、焦らずにじっくりと学ぶことが可能です。

そのため、他の学校に通っていたけれど授業についていけなくなった方などが通信制高校に転入するケースも多く、そのマイペースな学習法も通信制高校のメリットと言えます。

なお、転入は随時受け付けている学校が多く、前の学校で取得した単位からの転入が可能ですので、人によっては1年2年で卒業することもできます。

また、大学への進学などの相談やアドバイスも受けられるため、大学進学を目指すことも可能です。卒業までの期間は3年から10年と人それぞれですが、仕事と学習の両立など、個人の都合や目標に合わせて根気強く学んでいる方も多く、本気で高校卒業資格を望んでいる方にとっては無理なく勉強をすることができるので、仕事に支障をきたす心配もありません。

一人でも大丈夫!支えてくれる人がいる

ですがその反面、一人で学ぶことになりますので、張り合いの無さや孤独感から学習意欲を無くしてしまう方もいます。スクーリングの際に授業についての質問を先生に聞くことはできますが、学習面でのつまづきから挫折をするパターンもあり、通信制高校は持続できるかどうかがカギとも言えます。

集団が苦手な方や元々一人で学びたい方にはピッタリですが、同じ学校の生徒と共に勉強をしたいと考えている方には、教室で学ぶ訳ではありませんので慣れるまで違和感を感じるかもしれません。それでも、通信制高校ではスクーリングなどで他の生徒と顔を合わす機会もありますので、友達を作ることは可能です。

ですので、お互いに切磋琢磨できる友達や仲間を得られれば一人で学ぶことも苦にはならなくなるでしょう。

また、通信制サポート校という教育施設も存在します。

この支援システムを利用すれば様々な面からサポートをしてくれますので、学習面での不安や精神的な苦痛も軽減することができます。通信制高校は全日制や定時制と比べると特殊な教育システムですが、生徒に寄り添った学習プログラムを提供する一人一人のために門戸が開かれた学び舎でもあるのです。

登校日には何を着ていくのか?

日本の学校と言えば、制服や校則があるのが当たり前と言っても過言ではありませんよね。では、通信制高校の制服や校則はどうなっているのかと言うと、基本的に制服は存在しません。服装は私服で自由、自分の好きな格好をして登校をしてOKです。

ですが、独自の制服を用意している学校もあります。年齢によっては制服を着て登校をしたいという方もいますよね。その願いを叶えてくれる学校も存在しますので、制服を希望する方は制服を提供している学校を選びましょう。

校則は一般的な学校と比べると緩いですが、人としてのマナーやルールはわきまえるのが校則と言っても良く、あまりにも奇抜であったり人に不快感を与える格好はNGとしている学校もあるので、校則の有無もチェックしましょう。

また、いくら自由と言っても学校の生徒であることには変わりはありません。在学している学校の一生徒であるという自覚も持つことも通信制高校で学ぶには大切なことであり、年齢も環境も異なる様々な人が集まるというのは、それだけ人からも学べるということです。

それは一般的な学校では得ることのできない、通信制高校の魅力でもあります。

文化祭などの行事を楽しもう!

そして通信制高校には他の学校と同じように、文化祭やスポーツ大会などの行事を行う学校もあります。また、修学旅行を実施する学校もあり、イベントが好きな方には楽しみが増えることになりますよね。他の生徒とコミュニケーションを取ったり、団結をして様々なことに挑戦したりと、通信制高校でも学校での思い出を作ることは可能です。

そのようなイベントが苦手、嫌い、という方もいるとは思いますが、通信制高校の行事は強制的ではありませんので休んでも大丈夫、無理に参加する必要もありません。ただ、行事参加が単位に繋がるため単位取得のチャンスを逃してしまうことにもなりますので、イベントが苦手な方は行事を取り入れていない学校を探しましょう。

このように、スクーリングの方法や生徒のための行事など、通信制高校は学校によって個性があり、通わなくても良いというだけで判断することはお勧めできません。あくまでも自分に合う学校を選ぶことが大切です。ですが、学びたい方には年齢制限も無く、自由な学習法で勉強をすることができます。

高校を中退した方にも挑戦しやすいシステムですので、高校卒業資格を目指している方は通信制高校で学んでみてはいかがでしょうか。